(原因と克服法の解説)
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更新日 2021.06.10
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1.心臓神経症とは
胸の違和感が気になる悩みである心臓神経症は心臓の痛みや動悸などが起こるのが特徴であり不安神経症の代表的な症状になります。
電車や飛行機に乗っている時などに、突然、心臓が痛くなり、このまま死んでしまうのではないかという不安や死の恐怖を感じることが多いものです。
また、夜寝ている時に胸の違和感や心臓の痛み、息苦しさが起こりパニックになってしまい、救急車を呼んでしまうという形になることも多いものです。
しかし、病院で検査をしても特に異常が見られないということで精神安定剤を処方されて終わってしまうということが多いのです。
また、心臓神経症の場合は対人恐怖症などの場合とは違い、直接的な「死の恐怖」から起こる症状だと言って良いと思います。
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2.原因
心臓神経症の場合も神経質性格という内的な原因と、たまたま体調が悪い時に動悸や痛みを感じたというような外的な原因が重なって起こるものなのです。
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3.薬を用いない克服法
胸の違和感や心臓の痛み、動悸といった心臓神経症の特徴的な症状が起こった時に「これは、大変だ」とか「このまま死んでしまったら、どうしよう」と考えてしまうと、さらに不安を大きくし症状を強くしてしまうものなのです。
しかし、いまだかつて、胸の違和感や心臓の痛み、動悸といった症状のために、命を失ったり、体に障害を残すようなことになった人は一人もおりませんので、この事実をきちんと自覚していくことが大切だと思います。
そして、胸の違和感や心臓の痛み、動悸といった症状が起こった時に「また来たな」と自分の「クセ」のように受け止めていくと良いのだと思います。
つまり、今は神経症に悩んでいる最中だから胸の違和感や心臓の痛みが起こって当然なんだと受け止めていくと不安を必要以上に大きくせずに済むものなのです。
そして、この上で目的本位など森田療法の考えに従って行動するようにしていくと、この積み重ねの中で不安を必要以上に大きくしなくて済むようになり、少しずつ症状が改善してくるものなのです。
ですから、これが心臓神経症の薬を用いない克服法になると言って良いと思います。