(原因と克服法の解説)
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更新日 2024.03.10
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1.外食恐怖とは
他人と外で食べると吐き気がする悩みである外食恐怖は不安神経症に含まれます。 最近、話題になっている会食恐怖症は吐き気というよりも人目が気になり緊張や不安が起こることが多く社交不安障害(対人恐怖症)に近い症状になります。
外食恐怖は会食など外で食事をする時に吐き気がしたり気分が悪くなったり、めまいがするということで、外で食べることが出来なくなっている状態だと言えます。
また、中には実際に吐いてしまったり、お腹の調子が悪くなったり、下痢や嚥下障害を起こしてしまうという人もいます。
こういう面から見ると、他人と外で食べると吐き気がする悩みである外食恐怖は自律神経失調症にも近いところがあると言って良いと思います。
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2.原因
外食恐怖の場合も神経質性格という内的な原因と、たまたま体調が悪い時に人と外で食事をし気分が悪くなり吐き気を感じ辛い思いをしたというような外的な原因が重なって起こるものなのです。
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3.克服法
外食や会食時に吐き気や気分の悪さ、めまいを感じ「これは、大変だ」とか、「吐いてしまって周りの人に無様な姿をさらしたらどうしよう」と考えてしまうと、さらに不安を大きくし吐き気や気分の悪さ、めまいを強くしてしまうものなのです。
しかし、いまだかつて、神経症の「とらわれ」から起こる吐き気や、めまいのために命を失ったり体に障害を残すようなことになった人は一人もおりませんので、まず、この事実をきちんと自覚していくことが大切だと思います。
また、外食恐怖に伴う吐き気や気分の悪さ、めまいといった症状は、どんなに長くても10分以内で治まってくるものなのです。
ですから、これらのことを踏まえて、吐き気や気分の悪さ、めまいを感じながらも食事の場から逃げないようにしていくことが大切になります。
また、日頃から目的本位など、森田療法の考えに沿って行動していくと、少しずつ「目的本位のクセ」が身に付いてくるものなのです。
そして、こうなれば、いざ外食や会食をする状況が訪れても吐き気などの不安を必要以上に大きくしなくて済むようになってくるものなのです。
ですから、これが外食恐怖の薬を用いない克服法になると言って良いと思います。