(克服のための具体的な説明)
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精神病恐怖は、疾病恐怖の一種になるものであり、自分が発狂したり、「うつ病」などの精神病(心の病気)になってしまうのではないかと不安になり、恐怖感を持ってしまうものです。
疾病恐怖の中でもガン恐怖やエイズ恐怖と同様に最も多く見られるものです。
「うつ病」や統合失調症(精神分裂病)といった、いわゆる純粋な精神病の場合は、現在でも社会的に大きな偏見がありますから、これらの病気になることは社会からの脱落という意味で社会的な死をも意味することになります。
このために、心の病気、つまり精神病はガンやエイズにかかるのと同じくらい不安や恐怖感を持ちやすい病気だと言えるのです。
また、普通神経症の中には、「うつ病」と良く似た症状もありますので、余計に自分が「うつ病」になってしまったのではないかと考え、不安になりやすいものなのです。
しかし、本当の「うつ病」や統合失調症といった心の病気の人の場合は、自分が精神病になったのではないかと不安になることは、あまりないものなのです。
ですから、自分が精神病になってしまったのではないかと不安になる場合は、精神病恐怖だと考えて間違いないと思います。
なお、精神病恐怖は強迫神経症に含まれますので、森田療法の学習をしていく中で病気に対する不安の「とらわれ」が薄れてくることで克服できるものなのです。