(チェックと診断、克服のための説明)
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更新日 2021.05.05
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1.はじめに
このページは、今自分がコミュ障ではないかと感じ、悩んでいる方のために書きました。
ですから、今、もしかしたら自分はコミュ障ではないかと感じ、悩んでいる人は、このページの内容を参考にして克服のためのヒントを見つけて頂ければと思っています。
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2.コミュ障とは
コミュ障は学生の場合であれば、学校の勉強のことに関しては何とか話すことが出来、授業などにも付いていくことが出来ているけれど、授業の合間の休み時間になるとクラスメートと何気ない話が出来ず、孤立してしまうといったパターンで現れてくる症状になります。
また、社会人の場合であれば、仕事に関する話は何とか出来るけれど、昼休みなどの休憩時間に職場の同僚と雑談が出来ず、孤立し別行動を取ってしまうといった形で現れることが多いと言われています。
このように、必要な話は何とか出来るけれど、話しても話さなくても良いような状況の時に話せなくなってしまうというのがコミュ障の場合の特徴になると言って良いと思います。
今はインターネット上のサイトだけではなく、ラジオやテレビ、新聞といったマスコミの媒体においてもコミュ障について取り上げられることが多くなっていると思います。
そして、これらのサイトやマスコミの媒体などの解説を読むと、コミュ障は先天的な脳の障害もあるといったことが書かれているところもあるように思います。
しかし、これは昔から言われているコミュニケーション障害の場合の話であり、今、ネットで使われているコミュ障とは少し意味合いが異なっているように思います。
つまり、今、ネットで使われているコミュ障というのは対人恐怖症の症状の1つである雑談恐怖に当てはまる場合が多いと思います。
そして、雑談恐怖に当てはまる場合は森田療法の学習をしていく中で症状を克服出来る可能性が高いのです。
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3.症状のチェックと診断
今、自分が、もしかしたらコミュ障ではないかと悩んでいる人は、下記の項目をチェックしてみると、ご自分で、ある程度の診断が出来るのではないかと思います。
1)授業や勉強の話は何とか出来るけれど休み時間になると話せなくなる。
2)人見知りで相手によって話せなくなる。
3)どもりがちで言葉がスムーズに出てこない。
4)口下手で話すことに劣等感を感じている。
5)文章だと理解できるのに会話になると理解できなくなる。
6)その場の空気を読みすぎ、喋れなくなってしまう。
7)自分が話すと場を白けさせてしまうように感じる。
8)話をしなければならない時に話題が見つからない。
9)一人でいる方が落ち着く。
10)緊張し人の気持ちを読み取る余裕がない。
11)話している時に人と目を合わせられない。
12)好き嫌いが激しく、嫌いなことは避けてしまう。
13)機転が効かず、その場に応じた行動が取れない。
14)話している相手の表情を読み取れない。
15)家庭内では些細なことで口論になりやすい。
16)外出が億劫で、あまり出歩かない。
17)目上の人や苦手な人には自分の意見を言えない。
18)人と接する仕事やバイトを避けやすい。
19)職場の飲み会などを嫌がる。
20)面接が嫌なために就活が思うように出来ない。
21)仕事の話は何とか出来るが、休憩時間の雑談が苦痛である。
22)内弁慶である。
23)就職できずに、ひきこもり状態になっている。
上記のチェック項目に3つ以上、心当たりがあれば、コミュ障の可能性が高いと言って良いと思います。
そして、心配性や内向的、負けず嫌いといった神経質性格の特徴を持っている場合は、神経症の面が強いコミュ障ということになりますから、森田療法の学習をしていくことで悩みを克服することが出来ると思います。
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4.原因
今まで説明させて頂いたように、コミュ障の場合、その大部分は対人恐怖症と言われる神経症と共通していると言って良いと思います。
ですから、その原因も対人恐怖症と同じということになります。
つまり、神経質性格や感情や症状に対する「誤った考え方」などの「内的要因」と恥ずかしくショックな出来事といった「外的要因」が重なって起こるものなのです。
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5.克服方法
今まで説明させて頂いたように、コミュ障は対人恐怖症と言われる神経症が原因になっている場合がほとんどだと言って良いと思います。
3の症状のチェックと診断のところでも書きましたが、コミュ障の具体的な症状を見ると、これは雑談恐怖などの対人恐怖症の症状とほとんどが重なります。
ですから、対人恐怖症の場合と同様に森田療法の学習で充分、コミュ障の症状は克服することが出来るものなのです。
つまり、人前での緊張や不安、コミュ障の症状を感じながらも、仕事や勉強、家事などの目の前の「なすべきこと」をきちんとこなすようにしていくことが大切になってくるのです。
これが森田療法で言っている目的本位の行動ということになるのですが、こういう目的本位の行動を積み重ねていく中で、人前での緊張や不安、コミュ障の症状を少しずつ「あるがまま」に受け止めることが出来るようになってくるものなのです。
そして、この結果として、コミュ障の症状を克服することが出来るようになるのです。