(克服のための具体的な説明)
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1.症状の特徴
自己臭恐怖は、自己臭恐怖症や、自己臭症とも呼ばれますが、人中にいる時に、自分の口の臭いや体の臭い、オナラの臭いなどで、人に迷惑をかけているのではないかと、恐怖心を感じる症状です。
家にいる時には、特に気にならないけれども、人中に出ると、口臭や体臭、オナラの臭いが気になってしまうことが多いものなのです。
また、自己臭恐怖に近いものとして、わきがと言われるものもあります。
わきがの場合も、自己臭恐怖の場合と同じように、自分の脇の臭いが人に分かり、嫌な思いをさせていると感じてしまうものです。
また、口臭が特に気になってしまう場合は、口臭恐怖症、体臭が特に気になってしまう場合は、体臭恐怖症と呼ばれます。
いずれにしても、これらに共通するのは、自分の臭い(自己臭)が、人から変に思われるのではないかと気になるという意味で、対人恐怖(対人恐怖症)の症状に入るものになります。
つまり、根本的には神経症から来ることなのです。
ですから、自己臭恐怖は体の異常から来る病気とは、全く異なるものなのです。 -
2.克服のための一口ヒント
自己臭恐怖の症状に悩んでいる時は、体臭や、口臭、オナラの臭いなどがして当然の時でも、これを異常なものとか、恥ずかしいことと考え、排除しようとしていることが多いものです。
そして、このために、ますます、体臭や、口臭、オナラの臭いが気になり、人から変に思われたらどうしようという恐怖心を強くし、「悪循環」に陥っているものなのです。
ですから、まず、体臭や、口臭、オナラの臭いがする時もあって当然なんだと、受け止めるようにしていくのが、第一歩になると思います。
そして、この上で、目的本位や「あるがまま」など、森田療法の考えに従って行動するようにしていくと、体臭や、口臭、オナラの臭いに対する恐怖心を、必要以上に大きくしなくて済み、少しずつ、自己臭恐怖の症状が和らいでくるものなのです。