(原因と克服方法の解説)
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更新日 2024.11.30
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1.はじめに
このページでは、おなら恐怖症と言われている悩みについて書かせて頂きます。
人前で、おならが出てしまい周りの人が嫌な顔をしていると感じるのが代表的な現れ方になります。
年代的には若い人に多く、特に女性に多く見られる悩みになります。
特に日本においては人前でおならをすることは非常に恥ずかしいことだという考え方がありますので、外国よりも悩んでいる人が多いのではないかと思います。
いずれにしても、今、おならのことで悩んでいる人に、いくらかでも参考にして頂ければと思っております。
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2.おなら恐怖症とは
おなら恐怖症はガス恐怖や放屁症とも呼ばれますが、人の中にいる時に自分が無意識のうちに、おならや屁をしてしまい、人に迷惑をかけているのではないかと不安や恐怖心を感じ悩んでしまう症状になります。
家に一人でいる時には特に気にならないけれども、人中に出ると、お腹にガスが溜まってしまい、おならや屁をしたくなってしまうという状態になる人も多いものです。
つまり、人中で無意識におならをしてしまい他人に嫌がられていると感じ悩む症状だと言って良いと思います。
また、おなら恐怖症の場合は、おならや屁の音というよりも臭いによって周りの人から迷惑がられると感じる場合が多いように思います。
こういう意味で、おなら恐怖症は自己臭恐怖の要素も含んでいると思います。
なお、おなら恐怖症は自分の出す臭いや音が、人から変に思われると感じる点で対人恐怖症に含まれる症状だと考えて良いと思います。
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3.原因
おなら恐怖症の場合も心配性や完璧主義といった神経質性格を持っているかどうかが第一の原因になると思います。
そして、おならに関する、その人にとってのショックな出来事が第二の原因になると思います。
つまり、この2つの原因が重なることで、おならに対する「とらわれ」が出来るようになるのだと思います。
ただ、この過程では、おならに対する不安や怖れに引きずられて行動してしまうといったことが影響してくると思います。
これは森田療法では気分本位の行動と言っていますが、こういう行動の積み重ねの中で「とらわれ」が強くなるものなのです。
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4.薬を使わない克服法
おなら恐怖症に悩んでいる時は、お腹にガスが溜まったり、おならや屁がしたくなって当然の時でも、これを異常なものとか恥ずかしいことと考え排除しようとしていることが多いものです。
しかし、このために逆に、お腹にガスが溜まっている感じや、おならや屁をしてしまったらどうしようという不安や恐怖心を強くし「悪循環」に陥っているものなのです。
ですから、まず、お腹にガスが溜まったり、おならや屁がしたくなる時もあって当然なんだと受け止めるようにしていくのが第一歩になると思います。
そして、この上で、目的本位や「あるがまま」など森田療法の考えに従って行動するようにしていくと、少しずつ不安や恐怖心が薄れ、おならに対する「とらわれ」が和らいでくるものなのです。
そして、この結果として、薬に頼ることなく、おなら恐怖症を克服することが出来るものなのです。